昔から、音楽を記録して、自動演奏する装置がいろいろ考案されました
古くはカリヨン、そしてオルゴール、ピアノロールへと高度なメカに発展してきました
ここではクラシックオルゴールとMIDIの聴き比べ、次ページではピアノロールを紹介します
オルゴールのCDというのは沢山ありますが、多くは本物のオルゴールの演奏ではなく、シンセサイザーで演奏したものです。本物のオルゴールを聴きたい人は、確認して買わねばなりません。
しかし、シンセサイザーといっても音質が進歩し、実物のオルゴールのサンプル音を機械(シンセサイザー)にデジタル素材として取り込んで、本物そっくりの音色を出すものもあります。
シンセの利点は手軽で構造上の制約もなく、どんな曲も譜面どおり簡単に演奏できることでしょう。

さらに簡単なのはMIDIオルゴール(オルゴール音のMIDI)。パソコンで「音楽頁のレシピ」に紹介した「森のオルゴールメーカー」のようなフリーソフトを使って、音符を打ち込むだけで手軽にできるので、試しに作ってみました。
本物では無理だと思える音型も演奏できます。例えば、この曲のトレモロのように、同じ音を早く反復させる奏法は本物のオルゴールでは、櫛歯の振動が止まらないうちに、次の音を鳴らすという至難の業なのです。これがシンセやMIDIオルゴールなら、いとも簡単にできてしまいます。
但しパソコンによって音質が変わる点はMIDIの宿命です。

MIDIオルゴールの演奏 「ハンガリアン舞曲 No.5」
   
   

クラシックオルゴール(鋼鉄製の櫛歯の振動で鳴るオルゴール)は、精巧な楽器、見事な工芸品です。構造も理詰めされており、例えばトレモロ奏法で、先の打音の櫛歯の振動が止まらないうちに同じ音を反復させるには、音の数だけ別の櫛歯を増設するなど手の込んだ構造になっています。
立派な木箱による快い響きはデジタルにない魅力で、ここでは演奏音を生録音してRealとWMAでエンコードしましたので、パソコンによる音色差も僅かです。
収録したのは、スイス・リージュ社のムーブメント(メカ部分)を
 @マホガニーのしっとりと温かみのある音
 Aケヤキのくっきりした低音豊かな音
 Bウォルナットのバランスよく優しい音
のする3種類の箱に組込んだ小型オルゴールと
 Cドイツ製・ポリフォンという博物館にある様な大型オルゴール(左の写真)です。
木質による音の違いや箱のサイズによるアコースティックスの違い… スピーカーと同様で じつに興味深いものです。

マホガニー ケヤキウォルナット製の音

 大型ポリフォンの演奏 「ベーメンの森深く」



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